すべてのもの、すべての想念・感情は私のものではない。私ではない。
誰も何も所有できない。だからこそ、所有の権利という概念を作り、法律で守ってきたのだ。所有というのは自然界にはない。
物質だけではない。想念・感情ともに誰かが所有するということはない。
想念に気づいたとしても、それはその気づいた人のものではない。
感情が起きたとしても、それはその気づいた人のものではない。
本来は想念や感情も道端の小石と同じで放っておいていい程度のものである。
私のもの、という考えがなくなってくれば、「私」という考えもなくなってくる。
「私」と一切の物質・精神作用との関連付けがなくなれば、生まれることも死ぬこともなかった「それ」としての私が輝く。